大会長挨拶

大会長
日本歯科保存学会2020年度春季学術大会(第152回)
大会長 林 美加子 大阪大学大学院歯学研究科・口腔分子感染制御学講座(歯科保存学教室)

この度、オリンピックイヤーの2020年6月11、12日に、神戸国際展示場にて日本歯科保存学会2020年度春季学術大会(第152回)を大阪大学大学院歯学研究科・口腔分子感染制御学講座(歯科保存学教室)が主管で開催させていただくこととなりました。

本大会は、林 美加子が大会長、伊藤祥作准教授を実行委員長、そして高橋雄介講師を準備委員長の布陣で、「グローバル社会における歯科保存」をメインテーマとして、国際化し多様化する社会において、歯科保存が果たす役割を学際的な視点で探求したく思います。

大会は、基調講演とシンポジウム、認定医研修会、そして口頭およびポスター発表を軸に構成しています。基調講演は、ヨーロッパ歯学研究のリーダーであるAcademic Centre for Dentistry Amsterdam (ACTA) からEgija Zaura教授を予定しています。Zaura教授は、口腔と全身の関わりに焦点をあてたデンタルバイオフィルム研究では、新進気鋭の女性研究者で、注目を集めるこの分野での最先端の情報をご披露いただけるものと期待しています。

皆様ご承知のとおり、日本歯科保存学会は修復、歯内、歯周の3領域から構成される臨床歯学の中でもユニークな学会です。本大会ではその特徴を活かして、3領域から歯科医学の未来を俯瞰するシンポジウムを企画いたしました。まず、日本歯科理工学会理事長の今里 聡教授(大阪大学)に座長をお願いした学会主導プログラム「実例に学ぶこれからの産学連携のあり方」、日本歯科保存学会副理事長の北村知昭教授(九州歯科大学)が座長の歯内領域のシンポジウム「根尖部へのアプローチ:バイオフィルム解析、バイオマテリアルと再生療法開発、そして臨床研究の展開」、そして日本歯周病学会理事長の村上伸也教授(大阪大学)に座長をお願いした歯周領域のシンポジウム「歯周組織の理解を飛躍させる」を予定しています。さらに、学会の医療合理化委員会による「う蝕治療ガイドラインGRADEワークショップ」を、う蝕治療ガイドライン作成小委員委員長でもある林を座長にて開催する予定です。

一方、本学会は臨床医の先生方にも益する情報を積極的に発信すべきです。そこで、日頃よりご支援いただいている企業の皆様から格別のご高配を頂戴して、例年以上に充実のランチョンセミナーを開催すべく調整を進めています。

このように、関係各方面から強力なサポートを頂きながら、教室員一同、鋭意準備を進めておりますので、私の故郷である神戸に多くの皆様が集結してくださるよう、心よりお待ちしております。