大会長挨拶

大会長
第58回日本小児歯科学会大会
大会長 尾崎 正雄

皆様方におかれましては、益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。

この度、第58回日本小児歯科学会大会を福岡歯科大学成長発達歯学講座成育小児歯科学分野で主管させていただくことになりました。本大会は2020年5月21日(木)、22日(金)に沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターにて開催いたします。

さて、近年、子ども達の口腔内状況が2極化していることが歯科関係者で問題視されています。これは子ども達にとって心身共に重大な警告であると考えられます。特に本学会の開催地である沖縄県は、全国と比較して小児の齲蝕罹患率が最も高く、多くの子ども達が齲蝕に苦しめられています。この背景には、貧困家庭、母親の就労、片親、ネグレクトなど数々の問題が隠されています。そこで、「生きる力、未来の子ども達へ」を大会テーマに、最近忘れがちな齲蝕予防に焦点を当てた大会にしたいと考えています。

特別講演としては、アメリカの多くの歯科大学で採用されている小児版CAMBRAの開発者であるカリフォルニア大学歯学部小児歯科学講座のFrancisco Ramos-Gomez教授に齲蝕予防の最前線についてお聞きいたします。

また、国際シンポジウムでは日本、韓国の齲蝕分野の第一人者より齲蝕本質とその予防についてお話していただこうと計画しています。

さらに、教育講演Ⅰでは、福岡歯科大学の小児科・鳥巣浩幸教授から発達障害児の歯科的問題点と対応法について解説していただきます。また、教育講演Ⅱでは、北海道大学小児・障害者歯科教室の八若保孝教授より、小児の歯内療法の要点について解説していただきます。

その他にも、多数の企画講演を準備しておりますので、ぜひご参加ください。

沖縄県は日本屈指の観光県でもあり、首里城跡や中城城跡、今帰仁城跡など世界遺産に登録された琉球王国関連遺産群はこの地に旅行で訪れたのなら必ず足を運んでいただきたい観光スポットです。また、沖縄と言えば本州では見られないような美しい大自然も魅力で、紺碧の海を目の当たりにできる名所が多数あります。

皆様と沖縄の海の見える学会場でお会いできるのを楽しみにしております。