大会長挨拶

歯科衛生教育の成長に向けて―教育と研究―
大会長
第11回日本歯科衛生教育学会学術大会
大会長 石川裕子 千葉県立保健医療大学健康科学部歯科衛生学科

2020年12月19日、20日に第11回日本歯科衛生教育学会学術大会を東京江戸川区にございます「タワーホール船堀」にて開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染の拡大を受けて医療系学会としての社会的責務と学会員をはじめ学会参加者の方々の感染リスク低減を重視するべき観点から、やむなく現地開催を断念しWeb方式で開催することとなりました。Web開催のメリットを生かしつつ、皆様のニーズに最大限答えられるような大会を目指して開催者側一同、鋭意尽力して参りますので、何卒、ご理解、ご協力の程宜しくお願い申し上げます。

さて、近年、様々な研究からお口の健康と全身疾患の関連、ならびに口腔衛生に関する新たな所見が色々な場面で伝えられ、歯科衛生士の活動範囲も徐々に広がっています。本学会は「歯科衛生学教育の向上を目指すとともに、歯科衛生学の発展に寄与すること」を目的に設立され、10年が経過しました。この間、本学会は毎年学術大会を開催し、学術論文誌を年2号発行するなど堅実な発展を遂げ、会員数は1,000名近くに至っております。今後、歯科衛生士の業務は、高齢者の歯科衛生教育や周術期における口腔衛生管理教育などの拡大が見込まれ、さらに学会員の資質を高める時期になっていると思われます。

そこで、今回のメインテーマは、「歯科衛生教育の成長に向けて―教育と研究―」とし、歯科衛生学として学会員が学び、今後に繋がる内容に焦点を当てた大会にしたいと考えています。

教育講演では、明海大学の渡部 茂 教授から口腔環境と唾液について、新潟大学の山崎和久教授から歯周病菌と全身疾患について、歯科衛生士に有用な最新の情報をご講演いただきます。また、特別講演では、「在宅ケアから学ぶいのちの教育」として、めぐみ在宅クリニックの小澤竹俊先生にご講演いただきます。

その他にも、一般口演、ポスター発表などをWeb上にて行うよう準備をしております。

オリンピックイヤーの架け橋の年となる2020年の冬、Web学会の利点を十分にご活用いただき、多くの情報を日々の教育、臨床、研究にお役立ていただければ幸いです。多数の皆様のWeb学会参加を心よりお願い申し上げます。