大会長挨拶

大会長
日本アンチエイジング歯科学会第15回学術大会
大会長 志田佐和子医療法人社団Belle Dent 志田歯科

一昨年末、中国武漢市で発生した新型コロナウィルス感染症(COVID-19)は、私たちが今まで経験したこともないほどの世界的な広がりをみせ、その波が私ども日本アンチエイジング歯科学会にまで押し寄せて来たのはいうまでもありません。

本来でしたら2020年5月16日、17日。56年ぶりに行われる東京オリンピック直前の活気に満ち溢れた東京のお隣の地「横浜」で、第15回東京学術大会は行われる予定でした。実行委員一同が結束し準備も着々と進められ、多くの参加者、そして協賛企業の皆様と共に、いつも通り華やかにそして盛大に大会の開催を目指しておりました。

しかし昨年3月後半に入ったあたりから日本での感染拡大、特に東京など大都市でそれが顕著になり、本会三役および大会長である私、そして前島実行委員長を含め協議をした結果、その開催延期を断腸の思いで決断するに至った次第です。前例のないことですので、それには正直勇気が要りました。また延期と一口にいえども、それではいつにしたら良いのか、どのような形式にしたら良いのかなど、世界中の有識者からたとえ多くの英知を集めたとしても誰も答えを出せるわけもなく、いまだに暗中模索をしているところです。

しかし時は容赦なく経過して行きます。第15回大会を何とか開催するためには、もう時間もありません。そこで私たちは以下のような日程でその開催計画を立てました。

期日  2021年9月4日(土) 5日(日)
場所  セルリアンタワー東急ホテル

正直なところ、今回のこの会場決定は三度目となりました。それもこれも全てこのCOVID-19の影響です。しかし私たちは<新しい生活様式の中の新しい学術大会を目指したい。>そう思い、敢えてリアルでの開催を決断いたしました。

大会規模はダウンサイジングし、従来通り土曜日の午後からとする予定です。またwith CORONAの時代として初の開催でもありますので、それなりの工夫、試みをしていかなければならないと思っています。

人類の歴史を紐解くと、ちょうど100年ごとにパンデミックが繰り返されています。1720年ペスト、1820年コレラ、1920年スペイン風邪。これをみると決して偶然ではなく、そこには何か必然性があるように思えるのは私だけでしょうか。「人間が自分たちだけを中心に物事を考え進めて来た結果、更に困難を強いられる。」このように思えてなりません。

しかし、私たちはまたそこから新たな手段を切り開き、次の100年を乗り越えて行くのです。いえ乗り越えていかなければなりません。本年開催予定の東京学術大会もその第一歩としての大きな使命を持ち合わせています。私どもも今までの経験を活かし、更にこのコロナ時代に即したものを作るべく努力をしていきたいと思っております。大会テーマは「Golden Aging and more」。この「and more」がこれからの時代の大きな鍵になるのかもしれません。会員皆様のご協力をいただきながら準備を進めて参ります。本年9月。皆様と再会し、その喜びを分かち合えますことを楽しみに会場でお待ちしております。どうぞご期待ください。