本文へジャンプ

大会長挨拶

大会長

北海道医療大学 歯学部 口腔機能修復・再建学系
クラウンブリッジ・インプラント補綴学分野
大会長 越智 守生

この度、一般社団法人 日本歯科審美学会 第27回学術大会 の大会長を拝命いたしました。会員数4,600名を超える有数規模の学術団体による学術大会をお世話させて頂くことは、誠に光栄に存じます。そして北海道にとっては2016年という記念すべき年に一般社団法人 日本歯科審美学会 第27回学術大会を札幌で開催できることに感謝申し上げます。2016年は北海道民宿願の北海道新幹線が新青森・新函館北斗間で開業します。整備新幹線計画が札幌オリンピック後の1973年に発表されてから42年、やっと東京から北海道まで新幹線で繋がるという夢は現実のものとなりました。しかし、これはまだ北海道民にとっては最初の1歩であり、全国新幹線鉄道整備法第7条に明記されている最終目的地の旭川まで路線が整備されてこの大願は成就したと言えるのです。日本歯科審美学会も2015年の一般社団法人化はマイルストーンであり、宮内修平理事長が提言されている若い会員の方々がときめきを感じるような「魅力ある学会」となっていく過程で、西洋から学び入れた審美という概念を海外の知見や先進的な内容を吸収しつつ、我が国独自の歯科審美学を確立していく時期だと思います。

このような背景から、一般社団法人 日本歯科審美学会 第27回学術大会テーマは「歯科審美 さらなる高みを目指して」とさせて頂きました。私が北海道医療大学歯科補綴学第Ⅱ講座(現、クラウンブリッジ・インプラント補綴学分野)に入局して間もない1989年、Haywoodらが10%過酸化尿素を主成分としたホームホワイトニングと言われる画期的な方法を報告したことを機に、アメリカの歯科医院でホワイトニングが普及していきました。そして日本国内では1998年にオフィスホワイトニング材「松風ハイライト」、2001年にホームホワイトニング材「NITEホワイトエクセル」(Discus dental, USA)が認可され、生活歯のホワイトニングが日本の歯科臨床に認知されるようになりました。歯を削ることなく、審美性を改善できるホワイトニングはMIの概念に適した治療法であり、患者の歯に対する意識の向上も期待できます。さらにはデンタルインプラントならびにCAD/CAMによるメタルフリー修復物(主にジルコニアのクラウンブリッジ)の普及拡大、接着歯学の発達、コンピューターを使用した顔貌分析と審美歯科への応用など歯科治療を支える周辺技術の進歩は日進月歩であります。先進医療に関する法律の整備が進められ国民の関心が高まっている今こそ、審美歯科から治療の限界を打ち破る新たなる挑戦が望まれます。

最後に、皆様が一般社団法人 日本歯科審美学会 第27回学術大会に参加することにより、新たな夢と希望と勇気を持ち、次のステージに進める機会にしたいと考えております。本原稿を仕上げる前日に第26回日本歯科審美学会学術大会に参加させて頂きましたが、空前の大盛況のうちに大会は終了しました。佐藤 亨大会長には到底及ばない浅学菲才の私ではありますが、全力で一般社団法人 日本歯科審美学会 第27回学術大会に取り組んで参ります。皆様の力を集結することにより、大会を盛り上げて頂ければ幸いです。本学会が皆様にとって実り多いものとなりますよう、多数のご演題、ご参加のご協力を重ねてお願い申し上げます。

ページの先頭へ戻る