理事長・大会長挨拶

理事長
第29回日本成人矯正歯科学会大会にあたって
特定非営利活動法人日本成人矯正歯科学会
理事長 村井 茂

はじめに、新型コロナウイルス感染症により影響を受けられている皆様に、心からお見舞い申し上げます。第28回日本成人矯正歯科学会大会はCOVID19の第1派の蔓延下、重枝徹大会長の英断により、中止されました。

当学会の定款第3条に、学会の目的は、「歯科矯正学の進歩、発展を図り学術の向上及びその啓蒙、普及を図る活動を行い、歯科矯正学の発展と国民の健康増進に寄与する」と書かれております。このため、昨年4月の中止の決定から、ほぼ1年にわたり、準備委員会は、国民および会員と関連企業のかたがたへの、効果的なサービスの方法につき、熟考し会議を重ねてきました。また 本年1月の緊急事態宣言もあり、どのような形であれば開催が可能か、大会長が中心となり、感染拡大状況の推移と社会全体の対応を見ながら検討してまいりました。この度、メインテーマとして“矯正歯科のChange and Challenge” ―様々なコンビネーション治療の可能性と展望―を掲げ、集合型の通常開催をとりやめ、WEB開催で行うことに決まりました。

今回の大会開催日は2021年6月24日-7月7日です。このような新型コロナ下の状況を逆に利点ととらえ、インターネットがある環境であれば、だれでも、どこでも、いつでもサービスを受けていただける方法と考えて取り組んでおります。この方法により当学会の目的は、ほとんど実現でき、かつWEBのメリットを生かし、さらに強化し、当学会の理念を更に発展させるものと信じております。

現在の矯正歯科界は、矯正歯科3学会および厚労省の合意による新専門医制度の制定、そしてIT技術の導入による矯正歯科の変革など、現在の日本の矯正歯科界は大きな変革の中にあります。本大会のメインテーマは、「様々なコンビネーション治療の可能性」です。国民が望んでいる従来の矯正歯科治療法とのコンビネーションとの意味をも持っておりますが、今後の学会や、学術大会の変容をも、指し示しているとも感じております。

皆様にとって魅力のある学術大会になりますよう、例年以上に新しい試みや工夫を織り込んでおります。そして、より多くの皆様にご参加いただき,第29回大会を例年の学術大会と同じく楽しんでいただけると信じております。会員並びに関係各位の大会への積極的なご参加、ご協力をお願いいたします。

大会長
第29回日本成人矯正歯科学会大会にあたって
第29回日本成人矯正歯科学会大会
大会長 重枝 徹

皆様、こんにちは。
この度、第29回成人矯正歯科学会大会長をさせていただきます重枝徹です。よろしくお願い致します。
本来ならば、昨年の6月に学術総合センターに於いて28回大会を予定していましたが、このコロナ禍の状況のため大会を中止し皆様には大変ご迷惑をかけたこと、まずお詫び申し上げます。

第27回前大会では、山田尋士大会長が「次世代の矯正治療―歯科矯正治療における3Dデジタルの行方―」というテーマで会場も大阪市-中央公会堂という由緒ある会場で大盛況の素晴らしい大会開催は記憶に新しいところであります。この場を借りて御礼申し上げます。

今回、第29回学術大会は6月24日(木)~7月7日(水)までのオンデマンドWeb開催となります。
大会テーマは、「矯正歯科のChange and Challenge~様々なコンビネーション治療の可能性と展望~」をテーマとさせていただきました。
次世代の矯正3Dデジタルから様々な潮流と未来があります。
マルチブラケットは当然の事ながらその方法に加えて歯科矯正用アンカースクリュー、そしてアライナーを効果的に利用し、良好な治療結果を導く方法が進化する可能性が潮流であり、多種多様な手法をコンビネーションとして組み込むことで患者ニーズと治療結果を満足させることがこれからの未来であると思います。そして今回、成人矯正歯科学会では初めてのWeb開催となり、全てがチェンジとチャレンジとなります。

大会学術講演は、特別講演としてアンカースクリューで有名な日本大学歯学部矯正科教授 本吉満先生をはじめ、日本矯正歯科学会倫理規定講演として五十嵐一吉先生、成人矯正歯科学会理事長講演 村井茂先生、依頼講演はアライナー治療の先駆け、佐本博先生、海外からの特別講演は韓国からKee-Joon Lee教授、台湾から招待講演はSam sheng-Pin Hsu先生にご講演して頂きます。

コ・デンタル学術講演は、特別講演として歯周病で著名な若林健史先生、教育講演はMFTで有名な今村美穂先生、そして依頼講演の技工士講演としてASOインターナショナルの小林隆子先生、魅せ方トータルプロデューサーの真織由季先生、にご講演して頂きます。

そして一般口演、学術ポスター展示、症例ポスター展示、Web症例展示に演題を多数頂いております。Web症例展示では、一般症例展示と、更新症例も展示させていただきます。本来なら会場での症例展示ですが今回は3Dデジタル模型での症例展示となっております。優秀賞へのWeb投票もよろしくお願い致します。

コ・デンタルテーブルディスカッションでは、3演題が開催されます。
石野由美子先生、寺田典絵先生、後藤光利先生にモデレーターを依頼させていただきました。6月24日当日のみのライブ配信でのWeb開催となりますが、開催前日まで参加登録可能となっておりますので奮ってご参加をお願い致します。
そして市民公開講座は、おとなの矯正、こどもの矯正と題して坂本紗有見先生、中澤真紀先生にシンポジストとしてご講演して頂きます。
全ての講師の先生方へ敬意と感謝をこの場を借りて御礼申し上げます。

最後に、この大会を作り上げるにあたり、協賛していただいた商社の方々、学会役員の先生方、準備委員会の先生方、全ての方々に感謝申し上げます。
参加される多くの先生方の未来と展望の一助になる意義ある学会になることを祈念して大会長挨拶とさせて頂きます。