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学会長挨拶

学会長

第66回日本口腔衛生学会・総会
学会長 眞木 吉信

皆様におかれましては、益々ご健勝にてご活躍のこととお喜び申し上げます。

このたび、第66回日本口腔衛生学会・総会が2017年5月31日(水)、6月1日(木)、2日(金)の3日間にわたり山形市で開催される運びとなり、私が学会長を引き受けることになりました。微力ではございますが、この重責を全力で果たす所存です。

本学会は口腔衛生学の進歩と発展による国民の健康と福祉の増進への寄与を目的とし、歯科医学領域の基礎研究、臨床研究およびこれに関わる疫学研究さらには地域歯科保健の政策に関わる社会的な研究活動を実施し、幅広い領域の研究成果を社会に発信してきました。この間、「健康寿命の延伸」を目的とした、21世紀における国民健康づくり運動「健康日本21」が2次にわたり実施され、口腔領域の目標値が示されてきました。また、「歯科口腔保健の推進に関する法律」の制定は、地域における歯科保健推進条例の策定とともに、日本国民の予防歯科に対する理解と認識の向上を示したものと言えます。しかしながら、一方では健康に関する地域差が問題視され、「健康長寿都市ランキング」が毎年公表されています。さらには、むし歯の数や口腔保健行動を含む健康問題を分析したデータからは、雇用と所得の差が命の長さを左右しているなど、「健康格差の是正」を求める論調が増大していることも事実です。

このような背景から、第66回日本口腔衛生学会・総会のテーマを「健康寿命と健康格差から考える口腔保健」とし、健康の地域格差を解消するためには文化やライフスタイルを考慮した施策が重要だと考え、「田舎の予防歯科、都会の予防歯科」というサブタイトルをつけました。会場は山形駅前の新しい総合施設で、800席、400席のホールの他10室を超す会議室や交流室を擁する「山形テルサ」に用意して、学会賞受賞講演、特別講演、シンポジウム、ミニシンポジウム(自由集会)、国際セッション、一般講演(口演、ポスター)、ランチョンセミナーの他に、山形県歯科医師会や山形県歯科衛生士会の後援のもとに多くの企画を準備しています。

山形県は豊かな観光資源に恵まれており、山形市近辺には蔵王、上山、天童といった温泉と松尾芭蕉や斎藤茂吉が歌を詠んだ山寺や最上川などの見どころが豊富です。この時期はまた、サクランボや山菜の季節でもあり、蕎麦と地酒を堪能できる最高の季節であること請け合いです。

皆さまの、本学会・総会へのご出席を心よりお待ち申し上げます。